災害と人間 寺田寅彦氏 科学随筆

天災は忘れた頃来る” 有名な言葉があります。これは寺田教授が書いた随筆に載っていたものとして、広く周知されています。

 

 昭和8年の3月3日の早朝に東北太平洋沿岸に大津波が襲来しました。これは明治19年6月15日のいわいる三陸大津波と名付けられた自然現象の37年後に当たります。同じような現象は過去何度となく同地方でおきています。

 

寺田寅彦教授は人間のさがを鑑みて、毎年襲ってくる津波なら、常に身構え、準備をすることを出来るだろう、しかし37年という長い歳月、当時の政府の役人、報道の人々、被災民はもう引退していて、当時を知らない赤ちゃん達が37歳という社会の中心にいるとしたら、どう対処できるのでしょうか? 昔建てられた警告の碑は”これより下には住まうなかれ”と書かれてあるが、打ち捨てられている惨状。人々や政府などの無関心というものが、人間界の自然法則というべきものであるように見えると言葉を残している。

 

確かに関東大震災が再び襲ってくるというニュースが流れても、気にもかけない人々が殆どではないでしょうか?その事に関して、

しかし自然は過去の習慣に忠実である。サラリと恐ろしい言葉を書いています。

私たちはどのように対処するのか、自分なりの準備と心構えを持ちたいものです。